日本代表が臨んだコンフェデレーションズ杯初戦ブラジル代表戦は、スコア以上の内容で0-3と完敗した。
相手はFIFAランキング22位に落ち込んでいるとはいえ、いまだ選手の能力の突出した最高レベルの国の一つ。勝利よりも敗戦のほうが予想しやすかったのは事実だが、それにしてもあまりになすすべなく90分間を終えてしまった。
パス成功数がブラジル451に対して日本が145と実に3倍もの開きがあることは紹介したが、日本が押し込まれる時間が増えてしまったがために、効果的な攻撃をできないままとなった。
もちろん、コンフェデで戦ったのはまだブラジルとの1試合のみ。イタリア戦に向けてきっちり修正する「可能性」はあるし、イタリア戦、メキシコ戦で好勝負を見せる「可能性」もゼロではない。
ゼロではないが、やはり強豪チームに押し込まれてしまえば、ダブルボランチから前戦にゴールを向いたボールが供給されない、2列目に入った香川真司がPAに近いエリアでプレーできない、といったシーンばかりとなるだろう。
こういったシーンを見るにつれ、2010年W杯南アフリカ大会がそうであったように、世界と戦うために今の日本代表に必要なのは「アンカー」ではないか? という考えが日に日に増している。